5月23日、日産自動車が「エルグランド」及び「ムラーノ」のリコールを発表し話題となっています。
なんでも、ブレーキ部品の耐性不足が原因であるということで、そのリコール台数は9万222台であるといいます。
この記事では、日産自動車が9万台を超えるリコールを発表したことについて、何故リコールをするに至ったのか?その内容と理由についてまとめます。
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日産 リコール エルグランド ムラーノ 9万台
5月23日、日産自動車が、「エルグランド」と「ムラーノ」について、9万2222台のリコールを届け出たことが分かり、話題となっています。
なんでもリコール対象となる車両では、ABSアクチュエータの不具合によって、制動距離が長くなるといいます。
2008年9月1日~2015年7月23日に製造された車両が対象となるといいます。
不具合件数は131件報告されているといいますが、そのうち事故の発生はないということです。
先日のスズキのリコールでもブレーキ関連の問題でリコールが行われていました。
今回日産のリコールはスズキとは違い、不正などではありませんが、人命にかかわる重要部品の不具合で、不具合の発生によってっ死傷事故にもつながる可能性が高い問題となっていますので、早急に対応を行ってほしいですね。
日産 リコール 世間の反響は?
日産がリコールを発表したことについて、ネットでは大きな反響を呼んでいます。
その中でも特に支持を集めているもののひとつとして、
「>液圧が低下してブレーキ操作時にペダルストロークが深くなり。これ、シチュエーションによっては顔に縦線が入るぐらい恐いんだが…リコールでは顧客の不安を払拭するために、十数万台規模でも対策部品に全交換することもあるんだけど。いまの風潮の中で、安全の最重要パーツでもあるブレーキ部品なんだから対象車両は全交換すればいいのになあ。貧すれば鈍す、か 」
引用:「ヤフーコメント」https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190523-00000142-impress-ind
というコメントがあります。
やはり人命に直結する部品の不具合ということで、恐ろしいと感じているコメントが多いようです。
今回のリコールでは、対象の部品を分解して、不具合が認められたものだけ新品交換するということになっていますが、重要部品の不具合に対してなのだから全交換したほうが安全で、ユーザーも安心できるのにというコメントとなっています。
また、ネットではほかにも多くのコメントが寄せられています。
その中でも、やはり、
「よく分からないけど、アクチュエーターがダメなら対策品にして、使えるやつは注意書きで対応するって事なのかな?一つ一つアクチュエーターをバラして確認する位なら、最初から対策品に交換した方が安全だと思うのだが? 」
引用:「ヤフーコメント」https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190523-00000142-impress-ind
「ケチ臭い全て対策品に交換すれば良いのに 」
引用:「ヤフーコメント」https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190523-00000142-impress-ind
「エルグランドとムラーノ以外の車両に関してはサプライヤーが違うと言う事?でも、ABSユニット内部シリンダーの表面処理って設計品質を保つ為、普通は共通化するよね。重要保安部品だけに小手先だけの対応は、ユーザーの不安を煽るだけ。一台に付き半日くらい掛かる面倒な作業かも知れないが、きっちりABSユニット交換して下さいよ。 」
引用:「ヤフーコメント」https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190523-00000027-rps-sci
「部品交換しないで小手先の対応か。」
引用:「ヤフーコメント」https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190523-00000027-rps-sci
などなど、やはり不安を感じている声が多く見られることとなっており、横着せずにユーザーの安全最優先出の対応をしてほしいと言う思いが見て取れるコメントとなっています。
日産 リコール 何故? 理由・内容は?
今回の日産のリコールについて、何故日産はリコールを行う必要があったのか?
その理由と内容について見ていきましょう。
リコールの理由 ABSアクチュエータとは?
今回リコールの原因となったのは、ABSアクチュエータと呼ばれる部品の不具合です。
該当車種に使用されているABSアクチュエータで、メーカー指定外の種類のブレーキ液(ブレーキフルード)を使用すると、ブレーキ液への耐性不足により、部品内部の亜鉛メッキにゲル状の物質が付着するといいます。
これにより、部品が正常作動しなくなることで、ブレーキの液圧が低下して、ブレーキ操作の際にペダルストロークが深くなり、制動距離が延びるのだといいます。
簡単に言うと、ブレーキを強く踏んでもブレーキが利いていない状態になるということです。
ブレーキ液の耐性不足とは、ブレーキ液には腐食性があり。車両のボディなどに付着すれば、塗装にダメージを与えてしまう程攻撃性のある液体です。
これは、ブレーキ液に使用されているエチレングリコールが起因していますが、メーカー指定のブレーキ液に対し、それよりも攻撃性の高いブレーキ液があったことで、ブレーキ部品のメッキが耐えられず傷められてしまうということなのではないかと推測します。
そして、今回問題となっているABSアクチュエータとは何なのか?ということですが、ABSアクチュエータとは、マスターシリンダーと各車輪のホイールシリンダーの間に取り付けられている電子制御弁です。
ブレーキの踏力などから、電気信号を受けてABSアクチュエータを制御することによって、ホイールシリンダーに送る英気圧の増減や保持を行っています。
このABSアクチュエータが故障してブレーキ液がホイールシリンダーに十分に送られなくなると、液圧不足でブレーキが利かなくなるという現象が起きるのです。
リコールの内容 メーカーの改善対応は?
今回のリコールに対して、日産自動車は、対象車両全車のABSアクチュエータを分解して内部洗浄と作動確認を行うといいます。
そして、その際に引っ掛かり等不具合を認めたものについてのみ改善部品への新品交換を行うといいます。
また、同時に全車に対して、使用可能なメーカー指定のブレーキ液の種類を表示したリザーバーキャップに変更するとともに、取扱説明書をブレーキ液の種類を記載したものに交換するといいます。
単に不具合の発生している部品のみを交換しただけでは、今後指定外のブレーキ液を使用することで動揺に不具合が発生することが考えられますので、リザーバ―キャップの交換と取扱書の変更は妥当と言えるでしょう。
これによって、今後指定外のブレーキ液を使用するユーザーがいたとしても、それはメーカーの責任ではなくなりますから・・・
少々無責任な感もありますが、メーカーとしては過剰品質や、交換対応の経費で損失を生みたくないでしょうから、あとはユーザー個人の責任ということでしょう。
今回ブレーキ部品の不具合でリコール対応を行うことになった日産自動車ですが、先日のスズキ自動車でもブレーキに関する問題のリコールが発生しています。
各自動車メーカーには、人命を預かる重大な製品を製造しているという意識をもって、安全で責任ある車づくりをしてほしいと思います。
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